形のよい頭だ。
背幅とのバランスもいい。
ポケットに手を突っ込んで、いつもみたいに煙草は口に。
広間からぞろぞろと出てくる隊士たちの中に「奴」が混じっていた。
植え込みを挟んだ離れの縁側から、沖田は眺める。
日当たりの良い場所を選んで寝っ転がっていたところだった。
当然サボりだ。
勤務中なので、側には誰もいない。
会議中か知らないが、しばらくは随分静かでよく眠れたのだが、それが終わると途端にざわついたので目が覚めた。
うるさいなァ、と広間の方に目を向けると。
探そうとしてなんて、いないのに。
隊服の真っ黒の中に紛れていてさえ、すぐにわかる。
ぼんやりしていても、瞬時に見つけてしまう。
そして目を奪われて。
頭の形がどうたら、とか、さっき考えてしまったことも恥ずかしい。
普段はそんなこと思わないはずなのに、不意をつかれたんだ。
悔しい。
ああ、どうして。
あの男に、こんなに。
自分があの男に執着しているという事実を突きつけられた気になる。
自分だけが、あいつに捕らわれて。
あっちは何とも思っちゃいないのに。
ひどく自分が滑稽で、悲しかった。
こんな思いは捨て去りたいのに、頭では分かっているのに、勝手にあの男を捜し出し、勝手に苦しくなる身体が恨めしい。
沖田はもう一度ごろりと横になると、鬱屈した思いを抱えたまま、思い切り目を閉じた。
20071017 itsukiyo
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